書いちゃいました、短編小説-車道楽の悲哀-

12 ブブブ

少し前より、クラッチを少しラフにつなぐと、ブブブと。

非常に幼稚な表現ですが、そういう症状です。

クラッチが滑っているわけではないでのすが、明らかにクラッチの不具合です。

ということで、悪魔の棲む館で見てもらいました。

ズー太郎: 「すみません、クラッチをラフにつなぐと、ブブブと」
しゃっちょ:「ああ、ジャダーですね」
ズー太郎: 「そうそう、そのブブブです」
しゃっちょ:「クラッチのダンパースプリング、もちろんクラッチも磨耗している可能性がありますね」
ズー太郎: 「ダンパースプリング?」

しゃっちょ:「クラッチ板に小さいばねがついているでしょう?あれです。もちろんフライホイルがダメになっている可能性もなくもないですが……」

いままでずっと3ペダルMTを乗り継いできて、クラッチのすべりのタイミングで交換してきましたが、ブブブ(だからジャダーだって)は無かったので、そういうものなのか~と。

ディーラーだとクラッチ交換時にフライホイルも同時に交換を推奨するらしいですが、まあ、そこは相談ですね。

17000kmで私の元に嫁いできたM3ですが、前オーナーさんの乗り方も良くわからないし、この際フライホイルも交換しようかな?と思いました。

純正品だとフライホイル交換するとフライホイルの部品代で20万(OEMでも17万くらい?)。クラッチ交換だけだとそれほどでもないですが、さらに20万上乗せは、奥さんに報告できないな~。でも猫を飼った直後で機嫌がよいから大丈夫かな?

この適当な読みが、まさに命取りでした

帰宅後

私:「ブブブはクラッチだったよ。工賃込みで●×円。でもフライホイルも一緒に交換したいからさらに20万上乗せ。それは私のへそくりで出すから・・・」

嫁:「クラッチだけでいいんとちゃう?そもそもなんでそんなに壊れるん?」

その言葉を最後に、それ以降、13時間一言も口を聞くことなく、翌朝に至りました。

故障ではなく一般的な消耗品の交換という説明すら出来ません。なにせ、一言も口をきかないのですから。

奥さんにとっては金額の問題ではなく、私立の小学校に娘三人も通わせて、さらに住宅ローンに追われている状況で、そういう故障ばかりする車=完全道楽が許せないのでしょう。

夫婦二人で浮かれてお金を使っていてはダメでしょう。

奥さんの堅実な性格は我が家には必須で、いつも感謝しています。ただ、私的には消耗品のクラッチ交換くらいは家計費で出してくれてもいいのではないか、という気持ちです。

もう今となっては完全に夫婦の意見が乖離していて、修復不可能です。

こんな精神的プレッシャーの中で、車を維持するだけの強い心臓は持ち合わせていません。

結婚直前に自分なりのけじめとしてFDを売却し、フォレスターSTI(SG-9)1台にし、その後、インプレッサSTI(GDB)、インプレッサSTI(GVB)とのりついで来ましたが、その間に奥さんの車としてエスティマ3500cc、エルグランド3500ccを乗り継ぎました。

車道楽ということに対して、奥さんはまだ理解がある方だと思います。
ただ、M3という車がこれほど一般人から理解を得られない車だということを痛感しました。

物理的に所有(維持)できるのと、意思をもって維持するのは違うということです。
M3という車は、オーラがある分、一般人からの理解が非常に得難いということです。

SNSの友人がPMで、

「家族の笑顔が戻ってくることをお祈りしています」

といみじくもおっしゃってくれました。

今回は完全にココロが折れました。
自分がこの車に乗ることで、家族の笑顔が無くなるということにやっと気づきました。

コレを書いていて、ポロポロ涙が止まりません。涙の意味することが自分にもわかりません。
わかりませんが、そういうことでしょう。

結論はそういうことです。

先日、以前から奥さんが欲しいといっていたバッグが入荷したと、外商さんから連絡がありました。

「買ってもいいんじゃない?めったに回ってこないんやろ」

といったら、

「そんなお金があったら家族みんなで海外旅行に行けるから、バックはいらない」

と言っていたことを思い出しました。

そういう気持ちが私に欠けていたのかもしれません。

単に

「消耗品だから交換しないと仕方が無い」

という横柄な心が気づかないうちに自分の中で育っていたのかもしれません。

 

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