何度も言いますが
騒音規制のフェーズ3は、2024年7月に施行される予定でした。
なので
施行された時点ですでに認可を取っている車両は
2年間の猶予をあたえられ、
2年後までに騒音規制をクリアしなければ
販売できないという流れです。
つまり
2024年7月
騒音規制フェーズ3施行
以後新規の認可の車両はすべて規制をクリアする必要あり
すでに認可を受けている車両は継続販売可能
2026年7月
2024年7月以前の認可の車両も規制をクリアする必要あり
の予定でした。
そして
2024年12月現在
いまだに騒音規制のフェーズ3は施行されているようには見えません。
それどころか2020年10月の時点で、
「第20回自動車単体騒音専門委員会において、四輪車走行騒音規制の見直しについても第四次報告に向けて検討すること」
とされています。
国土交通省のホームページを見ても、騒音規制のフェーズ3に関しては
適応日もな~んにも触れていません。
自動車単体騒音専門委員会の第四次報告(2022/6/23)では
フェーズ3の規制値に対しては、乗用車においては、内燃機関を有する車両はもとより、電気自動車でさえもタイヤ騒音のみで同規制値を超過するなど、現時点において技術的見通しが立っていないことが明らかになった。大型車においては、走行騒音に影響する他の規制(排出ガス、燃費、安全等)が将来明らかにならなければ見通しを立てるのが難しいことが明らかになった。
とありました。
関係団体ヒアリング③(主な騒音低減技術(小型車)①)
<エンジン対策>
- ハイブリッドシステムのモーターアシスト強化によるエンジン回転数低下。
- ターボ搭載によるエンジン低回転・高トルク化により、低い回転を使えるような加速性能をエンジンの出力として実現。
- CVT新規搭載によるエンジン低回転化。
関係団体ヒアリング③(主な騒音低減技術(小型車)②)
<タイヤ対策>
- トレッドパターンの変更及び新素材、構造の採用。
- 背反性能である制動距離等の調整も含め、騒音性能の優れたタイヤを開発、採用
関係団体ヒアリング③(主な騒音低減技術(小型車)③)
<遮蔽(熱害)、吸気対策>
- 遮蔽による熱害について、熱流れの解析による部品形状の最適化。
- CAE解析により音の伝播を可視化し、分析した伝播メカニズムに従ってどの部分を遮蔽すると効果が高いかを明確にすることで、遮蔽効率のよいカバー類を設定。
- レゾネーターの追加、容量増。
関係団体ヒアリング③(主な騒音低減技術(小型車)④)
<車両対策>回答まとめ
- 対策に必要な投資規模、コストを見通せていなかった。
- マイナーチェンジでは変更規模が限られ、フルモデルチェンジやプラットフォーム新設等を行い大規模な対策をしないとフェーズ3達成は難しいと考えられており、その対策にかかる技術開発期間や工数、また、その場合の騒音低減効果が見通せていなかった。
- 騒音低減対策以外も含めた部品単位でのコストの見直しを行い、騒音低減対策について、従来よりもコストをかけた開発が可能となった。•
- 時間をかけてフルモデルチェンジやプラットフォーム新設に取り組んだことで、開発に必要な期間や騒音低減効果の見通しがたってきた。その際に以下の対応も行っている。
• 社内横断的に人数を割いて技術開発を進めた。
• 一括企画により、プラットフォームを共通にして工数削減した。
その他いろいろ書いてありますが・・・・
関係団体ヒアリング⑦(業界からの要望)
- 認証手続きや開発期間、開発コストの効率化のためにもフェーズ3まで規定されているR51-03との基準調和を希望。•
- 答申の時期から規制適用までに2年間のリードタイムが必要。
- 自動車単体騒音が道路交通騒音に及ぼす効果を正しく分析するとともに、自動車単体騒音が低減されてきている現状に鑑み、道路交通騒音全体を俯瞰した総合的な対策を要望。
要するに、メーカーとしては
(2022年6月の時点で)あと2年待って~、何とかするから
ということ?
じゃあ、もうその2年後は過ぎていますね。
国土交通省さん
もう、騒音規制、諦めては?
ー終わりー